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Webデザイナー × グラフィックデザイナー 先輩社員に聞いたメリット&デメリット!

デザイナー

こんにちは、2年目デザイナーの本間です。

デザイナーといっても、世界には数え切れないほどのデザインの仕事があります。みなさんは、Webデザイナーとグラフィックデザイナーの違いがわかりますか?

調べると基本的なことはわかりますが、現場の仕事って見えにくいですよね?

 

そこで今回は、弊社のWebデザイナーの”S・I”さんと、グラフィックデザイナーの”T・S”さんにインタビューしてきました。

それぞれが考えるWebとグラフィックの違いや、現役のデザイナーが日々考えていることなど、生の声を聞いてみました。

Webとグラフィックの違いは?

 

本間早速ですが、Webとグラフィックの違いや特徴を教えてください!
S・I(Webデザイナー)Webは独自のルールがわかっていないとできないこともあるんですが、根本的には同じビジュアルデザインなので共通点は多いです。最初はグラフィックを学んでいたけれど、だんだんWebに興味が出てきたという人も多いので、Webデザインだけを学んできた人は少ないと思います。
本間弊社ではデザインとコーディングは分業していますが、Webデザイナーにコーディングの知識はどれくらい必要ですか?
S・I僕はデザインとコーディングは不可分だと考えています。コーディングの知識がある程度ないとWebデザインは難しいと思うんですよ。なので独学ですが勉強しました。

デザイナーはみんな「コーディングは難しい」っていうんですけど、実際そこまで難しくないです。デザイナーとして必要な知識の範囲であれば、そんなに勉強時間はかからないと思います。

例えば、Webサイトのデザインができるとコーダーさんに渡しますよね。コーディングをわかってない人がデザインを出すと色々と質問が飛んでくるんです。「このデザインはどういう想定なの? ちゃんと説明して」と言われるので、「こういうふうにしてほしいんだよ」ときちんと説明する必要があります。最低限、ブラウザを広げたときにどう表示されるのか等、色々な環境を想定して知っておかくべきだと思いますね。

本間T・SさんはWebとグラフィックの違いや特徴についてどうお考えですか?
T・S(グラフィックデザイナー)色ですね。グラフィックのロゴを作ったときにクライアントに言われたことがあります。

参考資料に合わせて作ったんですが、クライアントから「色をもっとこうしたい」と要望があったんです。でもそれはRGB(※1)でしかできない発色でした。

CMYK(※2)とRGBの違いを理解していない方だったので、「その色を表現するには特色インクで近づけるしかなく、ぴったり同じにすることはできない」と伝えました。

グラフィックの制作時に気をつける点としては、CMYKの合計値があります。深い色ってCMYKの合計が400%近くいくので、印刷会社からNGと言われることがあります。基本的には300%以下に収めた方がいいです。新聞はもっと低く、250%以下のところが多いです(※3)。

今はPhotoshopの自動設定でパーセンテージを一気に下げられるんですが、そうすると思わぬ色に変換されちゃうこともあります。明るい色はあまりならないんですが、深めの色は結構そうなりますね。そこは気をつけたほうがよいです。

※1:光の三原色。主にWebやテレビのディスプレイで用いられます。
※2:色料の三原色。主に印刷物に用いられます。
※3:印刷会社・新聞社によってパーセンテージは変動します。

S・IWebで手に入れた写真素材がRGBで、紙で使いたいと思ってCMYKにすると~?
T・S使えないことがありますね~。
色は結構、難しい。モニターによって印象も変わりますし。
S・Iあとはお客様にデザインを確認してもらうとき、原寸で確認してもらわないとダメです。Webデザインを作って、jpg画像で提出してお客様に確認してもらうことがありますよね。僕はそれをやらないんです。なぜかというと、原寸で確認してもらえない可能性があるから。例えば画像プレビューで確認した場合に、実際より縮小された状態で閲覧される可能性があるので、原寸で確認してもらうことは強く意識していますね。

そのため、僕はデザインカンプを原寸大で確認できるツールを使っています。またWebだと動きがある場合もあるので、その場合は動画編集のアプリケーションを使って、簡単に動きのイメージを作って提出しています。やはり停止した状態だと伝わらないので。

動きがあるように作るグラフィックと、コーディング上で本当に動きを作るWeb。そこがグラフィックとWebの違いの1つではないでしょうか。

T・Sそこですね。動きがない、ある。静的、動的。そこが一番大きな違いです。
T・S最近、静的な紙面でどうやったら動きがあるように見せられるかという話を2人でしたことがあります。一番簡単なのが、文字の前と後ろに写真を切り抜いて置き、奥行き感を出す方法。ほかにもいろいろな表現があるという話をしました。
S・Iグラフィック的な技術が紙面では絶対に必要ですけど、Webだと実際に動的要素を制作する技術のほうが必要な気がします。
T・Sあとはサイズですね。紙は「B3チラシにしたい」とか「30ページのパンフにしたい」とか、最初にサイズが決まっています。Webの場合はずーっとスクロールできたりするので、そこも違いですね。

 

Webとグラフィックの魅力について

本間それでは、改めてWebとグラフィックそれぞれの魅力を教えていただけますか?
S・IWebは媒体としてやれることがどんどん進化しています。1年くらいで技術が古くなっちゃうんですね。日々新しくなっていくので、勉強しないと追いつけなくなります。でも新しくやれることが多いので、そこは魅力ですね。
本間やれること、というのは?
S・I最近、Webでよく使われている動的な表現がありますよね。実は3、4年前までは取り入れるのが難しい技術だったりするんですよ。
流行り廃りが激しいので取り入れるときはよく考える必要がありますが、新しい技術は積極的に取り入れるようにしています。
本間グラフィックの魅力はどうでしょうか?
T・Sグラフィックはデザインの自由度が高いところが魅力です。Webは媒体によって変動があると思うんですが、グラフィックは自分の思った通りのものが形になります。グラフィックの一番の良さはそこですね。また、自分が制作したものが世の中に流通する瞬間も、グラフィックの魅力を実感します。

 

Webデザインに向いている人、グラフィックデザインに向いている人

本間それぞれどんな性格の人が向いていると思いますか?
S・I新しい技術を学ぶ姿勢のある人、積極的に取り入れることができる人がWebに向いていると思います。あとはUI的な使いやすさを本当に考えられる人が良いですね。
T・Sビジュアルと操作性かぁ~。
グラフィックはビジュアルですね。画作りが好きな人! あとは淡々とやる人が向いていると思います。自分もそうです。

 

最後に一言

本間最後に、就活をしている方に一言お願いします。
S・I自分がやりたいことと会社の仕事が一致しているかどうか、よく考えてみてください。

自分のやりたいことと仕事が一致するのであればいいんですが、会社に入ってから「やりたいことじゃなかった」となると後悔が大きいんですよね…。

やりたいデザインができる会社かどうかを見極めて、自分の夢を実現してください。

T・Sかぶりますが、何をしたいかをはっきりさせておくと良いと思います。

自分の好きなことを仕事にできれば、人生楽しくなるのではないでしょうか。
Enjoy life!

 

まとめ

以上、現役Webデザイナーとグラフィックデザイナーの生の声をお届けしました。Webデザインとグラフィックデザインの違い、共通点、魅力、特徴など伝わりましたでしょうか? 学生や新人の頃は、様々な悩みがあると思います。そして悩みながらも自ら進路を選択していかねばなりません。

指標の1つとして、この記事を参考にしていただけたらと思います。