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採用コンサルタントの仕事術「相手に伝わる資料作成」~今すぐマネできる資料の作り方~

こんにちは。採用コンサルタントのしばちゃんです。

自分の言いたいことが相手に伝わらない、なんで分かってもらえないんだろう、と悩むことはありませんか?

コンサルタントは、クライアントから信頼される存在になるのが理想です。そのためには、なんで分かってくれないんだろう、と相手を責めるのではなく、どうしたら分かってもらえるんだろう、と考える必要があります。

今回はコンサルタントが行う仕事のうち、「相手に伝わる資料作成」に関する話をしたいと思います。これを読めば、ちょっとコンサルタントに近づけるかも!?

 

コンサルタントの仕事で大切にすべきこと

「コンサルタント」と聞くとなんだか賢そう、難しそう、かっこいい、胡散臭い、とかいろんなイメージがありますよね。実際にコンサルタントがどんな仕事をしているのか想像できる、という人はあまり多くないでしょう。

コンサルタントの仕事をひとことでいうなら「クライアントの抱える課題を解決するための策を考えて、提案すること」になります。

 

コンサルタントに求められること

コンサルタントには、クライアントが抱える問題のうち優先度の高いものから解決すること、将来を見越しながら最適な改善策を提案することが求められます。

時にはクライアントが実行したいと考えている施策に対して、「その施策だとこういうリスクがあるので、別な方法で進めましょう」という提案をすることも必要です。
この場合A案の施策が良いと考えている人に対して、B案の施策を実行したいと思わせるような提案が必要になります。

 

コンサルタントの仕事で最も大切なこと

コンサルタントが大切にしなければならないのは、上から目線で難しい英単語やカタカナを羅列して頭の良さをアピールすることでも、革新的なアイデアで素晴らしい提案をすることでもありません。

最も大切なことは「理解してもらうこと」です。

クライアントの課題を解決していくためには、なぜ改善が必要なのか、なぜこの施策が良いのかを説明し、理解してもらう必要があります。

自分の頭の中では「絶対にいける! これしかない!」と思っていても、相手に良いと思ってもらえなければ実現することはできません。

 

理解してもらうための準備

相手に自分の考えていることを理解してもらうためには、分かりやすく話すことはもちろん大切です。また自分の考えていることを資料に落とし込むことで可視化して、視覚的に伝える準備をすることも重要です。

華やかにプレゼンをするだけでなく、ExcelやPowerPointをちょこちょこいじって資料を作成する地道な努力もコンサルタントには必要なのです。笑

 

伝えたいことを理解してもらえる資料の作り方

コンサルタントのイメージが少し変わってきましたか? ここからは、私が資料作成のときに気をつけているポイントについてお話していきます。

 

資料は情報を並べるだけではダメ

「資料」と一口にいっても、コンサルタントは相手が資料を見るときの状況に応じて作り方を変えています。

クライアントと一緒に資料を見ながら説明できるとき、資料を渡して読み込んでもらいたいとき、詳細を知らない人に資料だけで説明しなければならないときなど、状況は様々です。相手の状況別に資料を作成するときのポイントについて、次の段落から紹介します。

 

①資料を一緒に見ながら相手に直接説明できるとき

プレゼンや打ち合わせ資料などがこれに当たります。

「◯ページをご覧ください」と口頭で補足するなど、資料の見てほしい場所をその場で説明できます。見るべき情報をコントロールできたり、相手の理解が追いついていないと分かったら説明し直したりできるので、最も理解してもらいやすい方法といえます。

 

資料作成のポイント

1.要点のみ記載する

資料を読み込むのに必死で、せっかくの説明が耳に入ってこないのでは直接会っている意味がありません。説明に使う資料には本当に重要なポイントのみを記載し、詳しい情報は別途渡して理解してもらいましょう。

2.話の流れと、資料の情報の順番を一致させる

一般的な提案書であれば、話を進める順番に合わせて資料の情報を並べます。

説明と順番が噛み合わず、3ページの話→10ページの話→5ページの話→4ページの話…となっていては、分かりやすい資料になっていません。

3.情報のまとまりごとに資料を分ける

「Aという事象に対する話」と「Bという事象に対する話」を別々の資料にまとめると相手は理解しやすくなります。また「口頭での説明が必要な資料」と、「持ち帰って読んでもらう資料」を分けることも重要です。よくある「別紙参照」の資料ですね。

 

②資料だけで理解し、行動してもらうとき

例えば大学のテスト用紙なども、このケースの資料に該当します。受験者がテスト用紙を見ただけで「どんな回答をすれば良いのか」が分かる状態になっているでしょう。

資料を提出し、クライアントに追記をしてもらう必要があったとします。そうすると「どこに、どんな内容を、どのような形式で記載すれば良いのか」を理解してもらわなければなりません。

 

資料作成のポイント

1.なぜこの資料を作ったのか、読んだらどうしてほしいのかを明確にする

2.資料の中のどこを重点的にみれば良いのかも、資料の中で伝える

  

③自社の社員に新しくプロジェクトに加わってもらうとき

自社のクライアントのことなら、どんな会社か、どんな課題を抱えているのかまで当たり前のように知っていると思いますよね?

でもリスペクトではクライアント1社に対して、複数人のプロジェクトチームを組んで対応します。そのため、自分が所属していないチームのクライアントの詳細までは、意外と分からないものなのです。新しくプロジェクトチームを発足させることになれば、社内での情報共有が必要になります。

クライアントの基本情報や課題、こちらから提案した内容やこれから予定している施策のスケジュールなど、共有すべき情報は多岐に渡ります。一度プロジェクトが進行し始めると、新たな施策を実行する度に各担当者に参加してもらうことになるので、予備知識のない人が資料を見る機会は一回ではありません。

そこで資料作成のときに気をつけるべきポイントは3つです。

 

資料作成のポイント

1.プロジェクトに参加してもらった理由、求めていることを記載する

クライアントについて、どのような点を理解して貰う必要があるのか、なぜプロジェクトに参加してもらったのかを記載します。またどんな役割を担ってほしいのかを共有することも資料の主な目的です。

2.資料のどの情報が重要なのかを伝える

たくさんある情報の中でも「あなたの役割に関連する情報はこれです」「その中でも大切なポイントはこの部分です」と資料の中で伝え、理解してもらう必要があります。

3.資料を見る順番を指定する

たくさんある資料を思ったとおりに見てもらうことは難しいです。あらかじめ見る順番を伝えておくか、見るべきタイミングで資料を案内するという方法があります。

相手に理解してもらうために情報量や見るタイミングをコントロールするのも、コンサルタントに求められる能力です。

 

今すぐマネできる!資料作成のテクニック

資料と一口にいってもいろいろな形式があるんです。メールの文章や社内での「ホウレンソウ」のための書類なんかも、大事な資料です。

ビジネス以外の場面でも「分かりやすく伝えたい」場合があると思います。そこで最後に、日常生活で使えるコンサルタントの資料作成のコツについてお伝えします。

 

①文章編

メール文の誤解が原因でケンカ、なんて経験ありませんか? 日常のメール連絡でも、相手に伝わりやすい文章を書くことができれば、誤解を生まなくて済みます。

例えば夕飯に何が食べたいかを、メールで●●●さんに質問する文章を作るとします。

【分かりにくい例】

今日晩ごはん何が良い?
私は餃子とラーメンといちごが食べたいんだけど、
餃子は作るの面倒だし、ラーメンは夏だから食べると暑くなって嫌だし、
いちごはデザートだから良いけど今の時期はすっぱそうだなって。
私は今日餃子が食べたいんだけど、●●●はどう?
いま餃子の材料はあるんだけど、それ以外の材料は買いにいかなきゃ。
思い切って外食するなら好きなもの食べられるし、作る手間ないから楽かも!
でもお金はかかるんだよね。
もし●●●が食べたいもの作るなら買い物いくね。
早めに行きたいから食べたいものあったら6時までに連絡ちょうだい。
でもやっぱり餃子食べたいし、お金もかけたくないんだよね~。
あ、でも餃子はチーズとか入れられるから飽きずに食べられるかも!
ラーメンもつけ麺とかならさらっと食べられるかもね!

とりあえず何食べたいか教えて~!

どうでしょう? 結局何が食べたいのかよく分からないですよね。せっかくだから美味しい晩ごはんが食べられるように、文章を整理してみましょう。

【整理した文章】

●●●おつかれさま~!
今日の晩ごはんなんだけど次の3つで迷ってるの。
私は食べたいものを食べる、時間とお金を無駄にしない、という軸で考えて
①が良いと思ってるんだけど、あなたはどう思う?
買い物と晩ごはんの準備が必要かもしれないから6時までに連絡ほしいな。

▼選択肢
①餃子とつけ麺といちごを食べる

メリット:
 ・私が食べたいもの食べられる
 ・餃子を包むのが楽しい
 ・チーズとかを入れて味を変えられるので飽きない
 ・つけ麺なら夏でもさらっと食べられる

デメリット:
 ・●●●が好きなものが食べられない
 ・餃子を包むのに時間がかかるのでお腹がすく

②●●●が好きなものと私が食べたいものを作って食べる

メリット:2人とも好きなものが食べられる
デメリット:餃子とつけ麺以外の材料がないので買い物にいかないといけない

③どこかへ食べにいく

メリット:料理と片付けをしなくて良い
デメリット:お金がかかる。今月ピンチなので外食すると月末キツイ

どうでしょう?

分かりやすいことは確かですよね。でも実際にこんなメールを送ったら引かれそうなので、家族や友人、恋人に送るのはおすすめできません。笑

 

②色使い編

資料作成の際に、色を使い分けることは重要なポイントです。人が認識できる色は750万色もあるそうですが、赤と青の違いはすぐ分かってもアクアブルーとスカイブルーの違いはよく分からないですよね。

私がよくやっているのは、色分けするときに「アクアブルー」と「スカイブルー」のように類似した色を使わずに、「赤」「青」など違いが分かりやすい色を使うことです。

主に意識しているのは以下のポイントです。

・重要なポイントのうち、プラスの意味で強調したい場合には青字

・重要なポイントのうち、これから改善する必要があるなどマイナスの意味が強いときは赤字

・複数種類の情報を表でまとめたいときには、項目を見分けやすい色で分類する

・タスクの実行スケジュールなどを表でまとめるときには、縦軸と横軸はグレーにするなど 目立たない色で着色する

リスペクトにはデザイナーさんもいるので、分かりやすい表現の仕方が知りたいときには相談することもできます。自分ではまとめられなかった情報も、デザイナーさんに依頼すると見違えるように分かりやすくなった、ということがたくさんあります。

伝え方は人それぞれですが、分かりやすく伝える、という部分ではある程度コツが必要です。そのコツさえ覚えられれば、「そんなつもりで伝えてなかったのに…」という誤解を招くことも少なくなるのではないでしょうか。

 

まとめ

「なんで分かってくれないの?」そう思ったことのある方。相手が理解できるような資料を作れていたかどうかを、もう一度見直してみませんか?