悩める就活生へ。「やりたいこと」はなくてもいい
こんにちは。新卒採用担当の松田です。
今回は、現在就活真っ只中の学生さんに一言申し上げたいことがあります。
「あなたのやってる就活は、本当にあなたに合ってる?」
就活=マッチング
たくさんの学生さんと日々接する中で、強く感じていることがあります。
それは、就活とは「企業と学生の適切なマッチングを図るものにすぎない」ということ。
要するに、就活は「企業が自社に合うだろう学生を選ぶ機会」であると同時に、
「学生が自分に向いている企業を選択する機会」でもあるということです。
当たり前のことを言っているだけだと思うのですが、案外この視点を持っていない学生さんが多いなと感じています。
そしてそんな学生さんは、就活でつまづくことが多いです。
具体的には、こんな学生さんです。
- なんとなく「この会社良いかも」と思って選考に参加してみたものの、その会社を深く調べない
- 「とにかく内定が欲しい」と手当たり次第に選考に参加している
- 明らかに能力と乖離している業種・職種を志望している
- 自分の性質と合っていない業種・職種を志望している
- マニュアル本を読み込み、当たり障りのない「いい子」な回答に終始している
また、なんとかそれで内定を得られたとしても、実際に働いてみて「思っていたのと違う…」と感じることも多いです。
日本でも大分、転職の風土が根付いてきてはいますが、「新卒」の肩書が使えるのは人生で一度きり。 初めて就職した会社は、あなたの人生に大きな影響を及ぼします。
人生を豊かにするため、今この瞬間、ちょっと頑張ってみませんか。
「就活は婚活に似ている」は本当です
就活は、よく婚活に似ていると言われます。先ほどの、就活がうまくいかない学生さんの例を、婚活に置き換えてみましょう。
【就活】
- なんとなく「この会社いいかも」と思って選考に参加してみたものの、その会社を深く調べない
↓
【婚活】
- パッと見いい感じだから「この人と結婚したいかも」と思ったけど、相手の家庭環境や何を考えているかなどには興味がない
【就活】
- 「とにかく内定がほしい」と手当たり次第に選考に参加している
↓
【婚活】
- 「とにかく結婚したい」と手当たり次第に迫る
【就活】
- 明らかに能力と乖離している業種・職種を志望している
↓
【婚活】
- 自分に大して取り柄はないが「年収 1,000万円以上でイクメン」「美人で稼いでくれて家事してくれる」相手との結婚を望んでいる
【就活】
- 自分の性質と合っていない業種・職種を志望している
↓
【婚活】
- 自分はずぼらだけど相手は超きれい好き(その逆もしかり)
【就活】
- マニュアル本を読み込み、当たり障りのない「いい子」な回答に終始している
↓
【婚活】
- 「嫌われたくない」一心から付き合っているときはひたすら猫を被る
……こんな婚活は、きっとうまくいきません。
万一結婚にこぎつけたとしても、そこにはきっと辛い生活が待っていることでしょう。
お互いが素をさらけ出して、相手のことをよく知り、自分のことを知ってもらう。
そして、結ばれる。
100点満点の相手と出会うことは難しいですが、これが理想ですよね。
就活でも、ぜひこの状態を目指してほしいと思います。
「やりたいこと」はなくてもいいんです
じゃあ適切なマッチングを図るために、何をすればいいのか。
自己分析?業界研究?説明会参加?OB訪問?
やれることはすべてやればいいと思います。
「自己分析はしているんですけど、自分のやりたいことが見つからなくて……」
よくそんな相談を受けますが、やりたいことが見つからなくても大丈夫です。
というか、この恵まれた日本に生まれ育った20代前半の若者全員に「確固たるやりたいこと」なんて、あるはずがない。
たまたま見つかった人はラッキー、くらいなものだと思います。
やりたいことがあるから優れているとか、そういうわけでもありません。
例えば婚活に話を戻すと、条件が「年収600万以上で背は175cm以上で次男で優しくて顔立ちがはっきりしていて自分の趣味を一緒に楽しめる人」という場合、
実際にそんな人がいればその人しか目に入らないでしょうが、そもそも母数が少ないし、相手から好きになってもらえる保証はありません。
他方、「優しいこと」のみを条件に挙げるとすれば、その選択肢は大きく広がります。
つまり、明確にしないことで可能性が開けることもあるのです。
「あの子は自分の進路をはっきり決めている」と他人と比べて焦る必要なんて、全くありません。
ただし、「やりたことが見つからない」「自分の軸が分からない」という学生に限って、自己分析が甘い傾向にある気はします。
自分はこれまでどんな「こと」や「もの」に心を動かされたのか?
何が楽しめて何が楽しめないのか?
何が許せて何が許せないのか?
必ずそこには共通点があります。
深く自分と向き合えば、自分の中の「譲れない価値観」がある程度見えてくるはずです。
それを分かった上で選び取った職場なら、そう後悔はしないでしょう。
最終的に、やりたいことなんて、働きながら見つければいいものだと思っています。
自分に合った企業とは何か?を考えてみる
そして、ある程度自分についての整理ができたなら、「自分が志望している企業は、果たして本当に自分に合っているのか」と問うてみてください。
「入りたい企業」と「向いている企業」は同一とは限りません。
例えば、プレッシャーにとても弱く、自分で判断することが苦手な学生さんが、すごく変化が早くて裁量の大きな会社に就職したとしましょう。
どう考えても、しんどいです。本人だけでなく、社員に辛い思いをさせている会社だってしんどいです。
だから会社は、経験上「うちに合わなさそう」と判断した学生を不採用にするのです。
自分に合わない企業を受け続けても、不採用通知は貯まる一方です。
それで落ち込み続けるほど、もったいないことはありません。
不採用通知を送る側として言わせてもらうと、「いいところが一つもない」学生さんを見たことはありません。
上記の例で出した「プレッシャーに弱い」人は、「サポート力に秀でている」かもしれない。
「自分で判断することが苦手」な人は、「事務作業がめちゃくちゃ得意」かもしれない。
実際、「この学生さん、優秀だな」と思いながらも、「でもうちには合わないな」とお見送りのご連絡をすることはしょっちゅうです。
アンマッチングな職場にいることほど、心をすり減らすものはありません。
学生さんとしては「企業は私の将来を思って不採用にしてくれたんだ。ありがとう」くらいに思っている方が、きっと楽になれると思います。
(とはいえ、辛いですが「なぜ落ちたか」の振り返りはしておいた方がいいですよ!)
自分語りをさせてもらうと、私は中途入社で、前職はそれなりの大手企業でバリバリやっていました。
やりがいはありました(何なら社会的名声とか給料とかも今よりあった)。
ただ、しんどかった。
仕事をやっているときは、単に職業の性質上の問題かと思っていましたが、歳を重ねて「やりたいこと」を見つけてようやく当社にたどり着いた今、「前の職には向いていなかったから、あんなに毎日しんどかったんだ」と客観的に見れるようになりました。
だからといって「前の会社よりリスペクトの方が優れた会社だ!」という気はさらさらありません。
どちらも優れた点があり、どちらもまだまだ改善しなければいけない点があります。
ただ、「私にとって向いている企業はどちらか」というだけの話です。
私は30代に突入した今、20代前半のころよりも確固たる夢を持ち、その実現に向かって歩を進めている実感があります。
どうか、縁あってこのブログを読んでくれたすべての学生さんに、「自分が一番輝ける場所」を選び取ってほしいと心から願っています。
最後にちょっとだけ当社をPRしておくと、当社は「個人の思いを尊重してくれる」という点にかけては、本当にいい会社です。
社員一人ひとりの個性に合わせて、その個人の成長を全力で応援する環境というのは、そうあるものではないと思います。
ここまで読んで、ちょっとでも「リスペクトは自分に合うかも」と思ってくれた方、ぜひ一緒に働きましょう!
あなたに会えるのを、楽しみにしています。