35歳Webディレクターのお仕事紹介
お疲れ様です。Webディレクター課の鈴木と申します。
つい先ほど「記事タイトルに年齢を入れるとアクセス数が伸びる」という都市伝説を小耳に挟んだので、早速この記事のタイトルに年齢を記載してみました。
さて、最近就活生のみなさんと面接させていただく機会があるのですが、その際Webディレクターの具体的な仕事内容についてよく質問をいただきます。
Webディレクターの仕事はその業務範囲が広く、他の職種との線引が難しいものも多いため、職務の定義、仕事の進め方は大抵会社によって異なります。
そこで今回は、リスペクトでWebディレクターとして働く私鈴木の仕事について紹介させていただき、弊社Webディレクター職への理解を深めてもらえればと思います。
どんな人が対象の記事?
リスペクトのWebディレクター職に興味のある人向けの記事です。
学生さんや他業界で働くWebディレクター未経験者の方向けではありますが、具体的な業務内容も紹介しているので、弊社に興味のある経験者の方にも発見があると思います(噛み砕いた表現を使うよう心がけたので、経験者の方からすると逆に分かりにくい部分もあるかもしれませんがご容赦ください)。
「Webディレクター」ってどんな仕事?
リスペクトにおけるWebディレクターの役割は「成果目標に応じたWebサイトの企画設計・ディレクション」と定義されています(社内でもほとんど認知されてないと思いますが…)。
企画や設計は何となく業務のイメージがつきそうですが、「『ディレクション』ってのは具体的に何をするの?」と思う方もいるのではないでしょうか。
ディレクション
英語の綴りは「direction」。方角、方向、指示、指揮、命令、といった意味。カタカナ語としては、「ディレクター(director)」というカタカナ語の意味合いから類比的に意味を押し広げて、「製作指導」「進行管理」といった意味などでも使われる。
あるサイトではこのように「ディレクション」という単語を解説していました。弊社の場合は「進行管理」が最も適切な解釈にあたります。
まずは弊社Webディレクターが持つ3つの役割「企画」「設計」「進行管理(ディレクション)」について少し深掘りしてみます。
お客様の抱えている問題に対し、Webを活用した解決策を企画
我々のお仕事は実のところ「Web制作」ではなく、お客様の問題を「解決」することにあります。また、WebディレクターはWebと名乗るくらいなので、Webを用いた解決策を提案します。どんなWebサイトを作り、どのように活用するのか、ロジカルに練ってゆかなければなりません。
企画を実現するために必要なコンテンツ・機能の設計
企画が通ったら、次は具体的にこれをどう実現するのか設計しなければなりません。
企画したWebサイトにはどんなページがどれくらい必要なのか?そのWebサイトで扱う商品はどのように管理するのか?どのサーバを使いどのように運用するのか?などなど、Webサイトを機能させるために必要な情報を揃え、作業に取り組むための準備をしなければなりません。
設計に則り制作・開発するための進行管理
作業に入るために必要な情報が揃うと、この案件を進めるためにどんなスキルを持った人がどれくらい必要なのか可視化されますので、必要なメンバーを招集して案件対応のためのチームを組み、納品までのスケジュールを組みます。
スケジュールさえ組んでしまえば進行管理は終わり。なんてことはなく、必ずと言っていいほどスケジュール通りには進まないものです。
追加のページ制作や機能開発が発生したり、蓋を開けてみたら思いのほか時間がかかりそうなことが判明したり、担当する予定だったメンバーの時間の都合がつかなくなってしまったり、なんてことが発生します。
このような不測の事態が起きた時、慌てず軌道修正することも進行管理に求められる要素の一つです。
実際の業務内容は?
ここからは、私が担当している案件を例に具体的な業務を紹介してゆきます。
私が担当している案件のひとつに、グループサイト群の運用・メンテナンスをご依頼いただいているものがあります。
企画よりも、計画や進行管理に比重をおいた案件です。
「運用・メンテナンス」って何をしているの?
グループサイト群と書きましたが、このお客様は10を超えるWebサイトを運営しており、各サイト毎にご担当者がいます。
各ご担当者はそれぞれの担当サイトを良くしようと企画し、私(WebD)に相談・依頼の連絡をします。
そして私は、ご連絡いただいた内容をもとに設計を行い、制作・開発を進めてゆきます。しかし時には、提示された企画そのものに対し「Webのプロ」としての視点から、より良くするための改善策をご提案させていただくこともあります。
※ちなみに、こちらの案件ではサーバやドメインなどインフラまわりの管理・設定はお客様側で行われていますが、案件によってはインフラ周りを弊社側でご対応させていただくこともあります。
ご依頼いただく作業は様々で、例えば文言の変更追加、写真の差し変えといったちょっとした修正から、新規サイト制作・リニューアルのような大規模の対応もあります。
こういった様々なご依頼に対しチームを組み、適宜判断しながら対応してゆくのが私が担当している案件における「運用・メンテナンス」業務です。
ざっくりとした流れ
前述の通り、並行して複数サイトを回している都合上、リアルタイムで優先順位 / 難易度 / 作業ボリュームを判断し随時スケジューリングをする必要があるため、進行管理が肝となります。
そこで、普段どのように進行管理をしているのかざっくりとまとめてみました。
この案件で私が行っている業務はこんな感じの内容です。
朝MTG
今日やること、新たに発生した依頼、進捗情報、など各情報の共有。
社内も社外もひたすら報連相
とある週の案件チャット通知の回数を調べたところ、計419回ありました。
(学生の方は、LINEの通知数でイメージしてもらえれば分かりやすいかと思います)
もちろんすべて自分が関係するものではないですし、こちらから送信した分もあります。とはいえすべてに目を通します。
内容は新しい依頼のご相談、ご依頼への対応報告、優先順位や実現性の相談など様々です。必要に応じて企画・設計業務も行います。
またこの他にも、社内メンバーとの仕様やスケジュールの確認・摺り合わせも随時行っています。
Web会議
今回ご紹介しているお客様は遠方なので、大きめのご依頼が発生した場合はWeb会議を実施します。
ご依頼の概要を説明していただき、質疑応答を経て仕様詰めやスケジュールの設定など行います。
出張
月1くらいの頻度でご訪問。このタイミングで一気に各ご依頼の詳細を詰めます!詰めまくります!
スケジュール管理
新たにタスクが発生したら、随時社内のスケジュール管理表に登録し、先方には次回ご報告予定日をご案内します。次回ご報告=リリースではないので、必要に応じて先々のスケジュールまでお伝えします。
夕方MTG
この日が期日となっているタスクの進捗を確認します。当日夕方までに発生した新たなご依頼もここで共有。
翌営業日の予定をざっくり社内に展開
メンバーのお休み予定も合わせて共有。
「運用・メンテナンス」がメインの案件なので、新たにご相談やご依頼をいただいた時、直近、半年後、1年後と、先々どのように関連タスクが発生しそうかを予想し備えておくことや、緊急度、重要度、難易度を見極め、どのように対応するか最適な判断をする力が特に求められているように感じます。
以上、私が担当している「運用・メンテナンス」案件の紹介でした。
この他にも様々な案件があり、お客様の環境や状況、抱えている問題に合わせて我々に求められる役割も変わってきます。
例えば企画・計画などの上流工程がメインの案件の場合、Webサイト利用状況の解析からレポート作成、そしてレポートをもとにした改修案の企画もWebディレクターの対応範囲に含まれてきます。
時には受注前の提案段階からWebディレクターがアサインされるケースもあります。
この辺が特に境界線が曖昧になりがちな部分ですが、Webディレクターがすべてを背負って対応するということは殆どなく、営業やマーケのメンバーと共にチームであたります。
参加メンバーがそれぞれできることをもとに作業分担するので、職種というよりもチーム内メンバーのバランスで役割が変わる印象です。(良し悪しありますが…)
我々Webディレクターが任されるのは基本的にWeb施策の提案ですが、Web以外の領域を含んだ提案も求められることがあります。このような場合には、アートディレクター(※)も交えた混合チームで対応します。Web領域外も含まれると難易度が上がりますが、知見を広げる良い機会にもなります。
※参考:肩書だけのアートディレクターにならないために
このように、リスペクトにおけるWebディレクターは直接的に手を動かし何かを作ることは殆どしませんが、向かう方向を定め、その方向に向かい滞りなく進んでゆくための舵取りを行う仕事であると言えます。
最後に。Webディレクターの仕事って面白い?
ここまでの内容で、Webディレクターの仕事への理解を深めることはできましたか?
「いつもやり取りばかりで手を動かさずにいて、この仕事は楽しいんだろうか?」と不安に感じた方もいるでしょうか?
Webサイトの面白いところの1つは、「サイトを作って終わり」じゃない部分にあると私は考えています。作ったサイトへ人が訪れ、自由にサイトを回遊し、行動を起こす人もいればそこから離れてしまう人もいます。これらの行動の履歴がすべて可視化されるので、仮説を立て、施策を練り、実行し、検証し、また仮説をたてる、というサイクルを繰り返しながら数値を追えるのがWebの特徴です。そして何より、自ら企画した施策の結果に一喜一憂できるのはWebディレクターならではです。
そして、数値を伸ばせた時にお客様と最も喜びを共有できるのも、お客様に近い位置にいるWebディレクターの特権です。(もちろんお客様がお怒りの場合も、最短距離で感じ取ることができますよ!!)
最初に述べたように、会社によってWebディレクターの役割は異なることが多いです。
弊社のような上流工程メインの会社とは違い、自らデザインやプログラミング(コーディング)を行う会社さんもあるので、企画・計画をしつつ自ら制作もしたい!という人より、Webディレクター職として専門特化してゆきたい!という人にこそ弊社は向いていると思います。
ここまで読んでみて「リスペクトのWebディレクターに興味が湧いたよ」という方がいましたら、こちらの採用情報ページも是非覗いてみてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。お疲れ様でした。