Enjoy Respect リスペクトを楽しむ
膀胱が限界事件
阿部です。
台湾式マッサージを受け、体のコリもほぐれたしいよいよ夜市に繰り出すか、と台湾市街へ向かって歩いていた私を、未だかつてない尿意が襲いました。
繰り返しますが未だかつてない尿意です。
その日は雨でした
100%でダムが決壊するとすると、この時点ですでに70%は超えていました。なぜこの段階まで気付かなかったのかというと、本当にいきなりこみ上げてきたからです。
始めは我慢して、どこかの店のトイレに入ろうと思いました。
しかしそこは台湾、日本の常識が通じません。コンビニは100メートルおきぐらいに見かけるくせに、基本的にトイレは併設されていません。台湾ではコンビニに客用のトイレを置くという文化はないようです。
この時点で80%近くに達していたので、もう三十代にも足を突っ込みかけているいい年こいた大人だという羞恥心を捨て去り、西倉さんに相談しました。
そこで、地下鉄の駅に入ればあるんじゃないかという案が出ました。
台湾は地下鉄が発達しており、確かに地下鉄らしき駅はちらほらと見かけました。なるほど、名案です!
歩くのもしんどくなり、冷や汗と脂汗が止まらない状態でしたが、やっと見つけた地下鉄に入り、これで救われると思った瞬間、そこにあったのは───
女子トイレ
なぜ男子トイレはないんだ...。
そろそろ我慢の限界に来ていたので、いっそ人間としての尊厳を捨てて女子トイレに入ろうかとも思いましたが、さすがに初の海外で警察にお縄になったらシャレにならないので、グッと堪えました。
泣く泣く地下鉄を出てトイレを探しましたが、相変わらず見つからず。
小学校らしき建物があったので、そこでトイレを借りようと思いましたが、下手に入れば言葉が通じないので犯罪者扱いされてしまうかもしれません。
こういうとき、語学ができないと辛いですね。
もう95%を超え、もはや自分では何も考えられないレベルになってしまったとき、西倉さんが「あそこならあるんじゃない?」と指さしたのは、日本でもお馴染みのモスバーガーでした。
感傷もへったくれもなく、言われるがままモスバーガーに入りました。席は二階にあるようです。なんでこんな状態で階段を上らせるんだ...。
もはやここにトイレがなければ最悪の事態に陥るだろう、と覚悟はしていました。
お父さんお母さん、先立つ不幸をお許し下さい。
階段を上り切ると、そこにはなんと「TOILET」の案内板がありました。
脇目も振らずに駆け込みましたよ、ええ。
モスバーガー様、西倉様、ありがとうございました。